2021年10月27日
GLOCK(グロック)をなぜプロが選択するのか(第一回)

GLOCK(グロック)をなぜプロが選択するのか(第一回)
グロック拳銃と言えば、もはや説明する必要はありません。
1980年代に登場してから現在に至るまで、世界中の軍・警察機関で使用され続け、その信頼性は他の追従を許しません。
ではなぜグロックはここまでプロに信用されるのでしょうか?
その理由を数回に分けて説明してみたいと思います。
まず初回はグロックの構造についてです。

KISS-Keep It Simple and Stupid
私が米陸軍で教育を受けた際、KISSという事を何度も言われました。
Keep It Simple and Stupid-つまり『どんな馬鹿でも理解できるように簡単にしろ』という意味です。
世界最強の米軍ですが、兵士の中にはまともに教育を受けていない隊員も多くいます。
そういった連中でもわかるように命令・指示などは極力簡潔にしなければなりません。
これは武器も同様です。その点、グロックはマニュアル安全装置が無く(後述)、ホルスターから抜いて引き金を引くだけで発射できるという利点があります。
操作性がいたってシンプルなのがグロック最大の利点のひとつです。

シンプルで頑丈
グロックの構造はいたってシンプルです。
部品点数は34個と、他の拳銃の半分以下です。部品点数が少ないという事は、それだけ故障する可能性が低く、メンテナンスも容易です。
金属パーツであるスライドにはDLCコーティングが施され、海水に対する対腐食性も高く、錆にめっぽう強いのも特徴です。
以前に警官が海で紛失したグロックをダイバーが半年後に発見して届け出たのですが、問題なく発射できたそうです。
余談になりますが、グロックはストライカーによって発射されますが、水中でも発射できるという構造となっています。
(通常ストライカー機構の拳銃は、水の抵抗により水中では発射できない)
耐久性能も他を圧倒しています。

自分の知り合いのシューティングレンジ経営者が、グロックがどれだけタフなのかテストを行いました。
毎日撃った弾数を記録したのですが、35万発を超えた時点でようやくスライドにヒビが入ったそうです。
このタフネスさは異常ともいえるほどです。

高い安全性
『グロックは安全装置がトリガーにしか無いから危険』という意見がありますが、これは大きな間違いです。
グロックには3重の安全装置(Trigger Safety、Firing Pin Safety、Drop Safety)が内蔵され、射手が引き金を引かなければ絶対に発射しません。
なのでグロックによる暴発事件の100%が、射手が誤って引き金を引いた事によるものです。そもそもマニュアルの安全装置があろうがなかろうが、発砲時以外に引き金に指をかけていては危険です(SAリボルバーのみ例外)。
訴訟社会のアメリカにおいて、グロックでの暴発事件があっても、グロック社が訴えられる事は一切ありません。
安全装置の信頼性が高いため、ツッコミどころが全く無いのです。

次回はその性能について述べてみたいと思います。
飯柴
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Posted by ELITEMASTER
at 18:20
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