2022年06月16日
ユーロサトリ 2022
KF51戦車
2022年6月、フランスのパリで世界的に有名な軍事展示会『ユーロサトリ 2022』が開催されました。
このショーに来ているのでので、その模様をお伝えしたいと思います。
2022ユーロサトリ会場 風景
アメリカのショット・ショーなどと異なり、ユーロサトリは個々の展示物が大きくなります。
拳銃や小銃もあるにはありますが、主な展示品は戦車や装甲車など、陸戦兵器です。
会場はこんな感じです。
よって参加者も個人ユーザーではなく、軍人が半分以上を占めています。
その様子の一部を紹介します。ただ規模が大きく全てを紹介するのは不可能ですので、私の個人的な見解を述べてみたいと思います。
私はユーロサトリへの参加は初めてでしたが、米陸軍に所属していましたので、目利きはできます。
その私が感じたのは以下の三点です。
1.無人機の性能の飛躍的な向上と小型化
2.C4ISRのリアルタイム化
3.各種兵器の威力の最大化、そして反比例した軽量化
まず無人機、ドローンと呼ばれるものですが、軍事用語ではUAVと言います。
UAVは以前は使えるものが少なかったのですが、今日のそれはサイズが小型化され、その性能も素晴らしいものがあります。
簡単に言うと、数十年前に映画で出ていた想像上の兵器が現実のものとなっています。UAVとは無人機なので、将兵の生存性が高くなり、致死率が低下したのは言うまでもありません。
犬型のUAV
次にC4ISRのリアルタイム化です。
C4ISR(指揮統制・コンピュータ・コミュニケーション・偵察)とは湾岸戦争から使われだした専門用語ですが、それ以前は無線で送られてきた報告を司令部で分析し、指示を出す、という非常に時間のかかる作業でした。
ですが今はテクノロジーが進歩したおかげでほとんどがリアルタイムになっています。
素人目にはわからないかもしれませんが、ここ数十年の進化は歴史的な過渡期にあったと言えるでしょう。
KF51戦車の上に搭載されている小型UAV
各種兵器の最大化と軽量化ですが、SIG社のブースでXM250機関銃を手にしてビックリしました。
手にしたら軽いのでM249SAW(5.56mm)の後継モデルだと思ったのですが、何と7.62mm口径の機関銃でした。
SIG XM250機関銃
私は機関銃の射手をしていたので、5.56mmと7.62mmの機関銃を間違える事はありません。
その私が勘違いしたほどの軽量化が行われていました。
.375 SWISS P の図面です。
戦車もそうです。
西側戦車の主砲は120mm滑空砲で統一されていました。
日本の90式戦車や、米軍のM1戦車がそうであるように、過去40年間そうでした。
ここにきてラインメタル社は主砲の口径を130mmに拡大しつつ、戦車の総重量は軽くなっているKF51を発表・展示しています。
今後この動きがどうなるのか、非常に興味深いところです。
130mm砲弾
オマケ
飯柴
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Posted by ELITEMASTER
at 13:40
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