2018年10月23日

2018年度 国際スナイパー大会

2018年度 国際スナイパー大会
(米陸軍主催:フォート・ベニング米陸軍基地 10月10月15日‐19日)


毎年ジョージア州フォート・ベニング陸軍基地で開催されている国際スナイパー大会(現役の軍・警察関係のスナイパー限定)を視察してきました。
各チーム3名(スナイパー、スポッター、コーチ、各1名)で30チームが参加しました。
結果から言いますと、昨年の優勝チームであるレンジャー連隊(昨年と同じメンバー)が連覇しました。さすがは米陸軍が誇る最精鋭歩兵部隊です。
二位にはコロラド州軍、三位にはスウェーデン陸軍チームが入賞しました。全体的な順位としては、やはり常連チームが上位にくい込んでいます。
下位にはやはり初出場チームが多いです。よって継続的に参加してる組織は着実に実力を付けています。


競技内容は毎年違いますし、同じ部隊からででも、送られてくる人員も毎年異なりますが、継続して参加している部隊とそうでない部隊とで、確実に実力の差が出てます。
これは参加するのが部隊では教官レベルのスナイパーであるため、部隊に帰って大会での経験を後輩達に指導するからでしょう。
そしてスナイパー大会の真の目的はそこにあります。
おもしろいのは初参加の米海軍シールチーム1の25位という結果です。
これは自分がいつも主張してるんですが、シールチームは水兵から選抜します。


泳いだりするのは得意ですが、陸軍的な体力が無く、行軍時などにそれがモロに出ます。
それで結果的に下位順位となってしまうのでしょう。これはシールチームが劣っているとかの話ではなく、もし海軍スナイパー大会みたいのがあったとしたら、間違いなくシールチームは上位に行くと思います。
他にはスウェーデン陸軍チームが初出場でいきなり海外トップ・チーム賞を取ってます。
スウェーデン陸軍は同時にトップ・アイアンマン賞(今年から新設)を受賞しました。狙撃ではなく、行軍や障害物走破など、フィジカル・イベントのスコアで1位になりました。
もちろんそれらもポイントですので、総合的に3位に食い込みました。
よく鍛えられている証拠だと思います。


自分も先月、ヨーテボリ市にて極真空手スウェーデン全国大会に出場してきましたが、スウェーデン陸軍空挺部隊の空手家も何人か参加しており、よく鍛えられてるな、と感じたばかりでした。
同じく新設のトップ・ストーキング賞をレンジャー連隊チームが取りました。
これはストーキング・イベントで、敵兵役のスナイパー・スクール教官を相手に、いかに見つからずに行動できるかが競われる種目です。
興味深かったのは、ゴテゴテなギリースーツを着用しているチームがどんどん発見されて脱落していく中で、優勝したレンジャーチームはTactical Concealment社製のバイパーを着用していた事です。


バイパーはこのブログでもベストなギリーとして自分が紹介しましたが、まさにそれが証明された形となりました。
もちろんレンジャー連隊の訓練水準が高いのですが、そのレンジャー連隊に選ばれた装備という点が重要です。
このように、大会・競技・参加者の全てが進化していく国際スナイパー大会ですが、日本からの参加を強く推奨します。
ハッキリ言いますと、今参加したら下位からの出発になると思いますが、前述したように順位より経験をどう生かすかが重要ですので、日本の自衛隊チームも勇気を出して参加して欲しいと思います。 



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Posted by ELITEMASTER  at 21:32Comments(0)インストラクター