2016年10月26日

2016 全米スナイパー大会


10月17日-21日まで、ジョージア州フォート・ベニング米陸軍基地において、米陸軍スナイパー・スクール主催の国際スナイパー大会が開催されました。


この大会はこのブログ上で何度か紹介しています。
私は毎年視察しているのですが、今年も全米軍(陸海空海兵隊)、警察関係では国土安全保障省、ジョージア州Covington市警察、フロリダ州Jacksonville市警察、ケンタッキー州Louisville市警察、メリーランド州警察からの狙撃チーム、そして国外からはオーストラリア陸軍、英国陸軍、デンマーク陸軍(外国トップチーム)、アイルランド陸軍、カナダ陸軍、ドイツ陸軍、など、42チーム(各チーム2名+コーチ1名)が参加して行われました。

去年は大会常連のアイルランド陸軍が外国チームとして初優勝しました。
毎年ジワジワと順位(実力)を上げて、とうとう優勝したのです。


今年は二年連続で外国チームにタイトルを取られるわけにはいかない、と米軍チームに気合が入ります。
タイトルは奪還したのですが、何と優勝したのはミシガン州軍のチームでした。


毎月2日間の訓練+毎年2週間の演習しか行っていない州軍兵が、正規軍の最精鋭狙撃手達を押しのけて優勝したのですから、大穴の万馬券です。


学業に例えると、偏差値最低の不良高校の落第生が、灘高校の優等生たちを押しのけて東大合格したに等しい快挙です。
この州軍チーム勝利は全米軍内でも話題になりました。
表彰式においてもスタンディング・オベーションで割れんばかりの拍手です。
私も優勝者の手を握り、「Congratulations SGT! You two proved anything is possible, and anybody could be a winner.:おめでとう、軍曹。
あなたたちは不可能な事は無く、誰もが勝利者になれる事を証明しました」と言葉をかけて勝利を祝福しました。


かくいう私も、短期間ではありますがミシガン州軍に所属していた事があるので、喜びはまた格別でした。


ちなみに2位は米陸軍特殊部隊スナイパー・スクールの教官チーム、3位は第19特殊部隊群チーム、4位以下も正規軍強豪チームがズラリでしたので、その優勝はまぐれではありません。


国際スナイパー大会ですが、その規模と内容が毎年確実に成長・充実していくのが良くわかります。
まずチーム数が30チーム以下だったのが、42チームが参加するようになりました。イベントも96時間で21個あり、昼夜を問わずに限られた睡眠時間で行う過酷な大会です。
射撃技術ももちろん必要ですが、強靭な精神力が求められます。
競技には銃を持っての5キロ走や、装備を背負っての13km行軍なども含まれます。
興味深いのは、私の友人の韓国人フォトグラファー、Ted Tae氏が韓国軍将兵10人以上を連れて来ていた事です。
何でも韓国軍は来年から参加する予定らしく、その案内役を依頼されたとの事でした。皆真剣な眼差しで視察していました。
その誰もが精悍な顔つきと鍛え上げられた身体をしており、所属部隊は聞かずとも精鋭部隊であるのが一目で分かりました。
終わったばかりですが、もう来年の大会が楽しみになってきました。

飯柴

スナイパー用の必須アイテムのご紹介です。
フロッグルーブとハイタッチグリスです。
フロッグルーブは機関部の動きが良くなります。
リッキドタイプとペーストタイプがあります。
自動小銃の場合はジャムする割合が格段に少なくなります。

ハイタッチグリスはライフルのボルトヘッドに塗ります。
どちらもすごく良いので是非試してみて下さい。





  

Posted by ELITEMASTER  at 15:58Comments(0)インストラクター