2016年06月15日

フロリダ州オーランド ナイトクラブ銃撃事件で証明された防弾装備の重要性

フロリダ州オーランド ナイトクラブ銃撃事件で証明された防弾装備の重要性



オーランド市警察が公開した、被弾ヘルメットの写真。眉間の位置に見事に被弾しています。ちなみに私は『銃撃戦、特に近接戦闘では、絶対に遮蔽物の上から頭を出して覗こうとするな。相手からは棚に置いたスイカに見えるだけだ』と習いました。この被弾がそうした状況下での被弾なのかは確認できませんが、その可能性はあります。

米フロリダ州オーランド中心街にある同性愛者向けのナイトクラブで12日未明、男が銃を乱射し、50人が死亡、少なくとも53人が負傷した米国史上最悪の無差別銃撃事件が起きました。男は米国生まれのオマル・マティーン容疑者(29)で、捜査当局によると過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に忠誠を誓っていたとの事ですが、詳細は捜査中です。実際にISISから直接指令があったのか、ただ単に個人として信奉していたのかはまだわかっていません。

 容疑者は事件発生後に突入したSWAT部隊との激しい銃撃戦で射殺されましたが、SWAT側も間一髪でした。隊員の一人が脳天のど真ん中に一発被弾しました。容疑者は軍用小銃と拳銃で武装していたとの事ですが、写真を見る限り被弾したのは拳銃弾か弾頭の柔らかい小銃弾のどちらかだと思われます。いずれにしても、防弾ヘルメットが隊員の命を救った事は疑い様の無い事実です。PPE(Personal Protective Equipment:個人防護装備)を規定どおりに着用する事がいかに重要か、今回改めて証明されました。アフガニスタンやイラクにおいても、頭部に被弾してもMICHヘルメットが弾丸の貫通を防いだ例が多数報告されています。MICHヘルメットの防弾性能は小銃弾を止めない、とありますが、それは完璧な90度の角度で被弾した時の話で、半球形のヘルメットはかなりの確立で弾丸を弾きます。また当然、長距離を飛来して弾速が低下した小銃弾の貫通も防いでくれます。私自身、アフガニスタンでこの現象を目の前で目撃しました。

 今回の事件で驚かされたのは、容疑者の腕前です。突入してくるSWATの頭部に命中させるのは、中々できるものではありません。SWAT隊員が何かミスをおかしたのか、ただの偶然なのかはわかりませんが、暗いナイトクラブ内で移動標的しかも頭部に命中させられる腕前をテロ容疑者が持つようになりました。参考までに言いますと、実際の銃撃戦の命中精度は平均11%です(FBIの統計)。これは警察側により高度な射撃術を含めた戦術が求められているという事でしょう。

最新・最高品質の実戦証明された防弾装備の必要性と、テロ容疑者の戦術向上によるこちら側の更なる戦術向上の必要性、の二点が確認された事件でした。

飯柴


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Posted by ELITEMASTER  at 19:56Comments(0)装備品・訓練