2015年10月21日

WBA 世界スーパーフライ級タイトルマッチ 河野公平VS亀田興毅 観戦リポート

10月16日、米国イリノイ州シカゴのUICパビリオンで行われたチャンピオン河野公平対挑戦者亀田興毅の試合を観戦する機会に恵まれました。その様子をリポートしてみたいと思います。




日本人同士が米国で世界タイトル戦を行う経緯は、各報道で詳細が紹介されていますので、ここでは述べません。弟二人が先月敗退し、自身の4階級制覇がかかる亀田興毅選手と、チャンピオンとして『亀田だけには負けるわけにはいかない』と意気込む河野公平選手、というお互いに背負う物が大きい試合でした。そしてその気迫が十分に伝わってくる熱く激しい熱戦となりました。








試合結果は報道されているとおり、チャンピオンが大差の判定勝ち(115-109、116-108、113-111。飯柴のスコアは114-111)でしたが、実際は紙一重でした。2Rに亀田選手の強烈なボディが決まり、河野選手が露骨に顔をしかめました。ボクシング経験者である自分にはよくわかりましたが、あれは完全に利いています。そしてここぞとばかりに亀田選手がボディの連打を打ったのですが、焦って1発が下腹部に入ってしまい、これがローブローとして反則を取られ、河野選手に休養が与えられてしまいました。あそこで焦らず冷静に上下にしっかりと打ち分けていれば、亀田選手の2R KO勝ちだったのは間違いなかったでしょう。本人もインタビューでそう語っており、ここが勝負の分かれ目でした。チャンピオンの河野選手にとっては本当にラッキーだったでしょう。そして再開直後に混乱している亀田選手に右ストレートを打ち込みダウンを取り、流れを一気に引き寄せました。サウスポー対策で相当練習した右ストレートだったのがよくわかりました。その後も一進一退の激しい打ち合いが続きましたが、ポイントを稼ぐ事を一切考えず、とにかく前に出て手数を出し続けた河野選手に軍配が上がりました。まさに気迫の勝利でした。




試合後に引退を表明した亀田選手ですが、念願の4階級制覇にあと一歩で届かず、無念だったと思います。薄氷で勝利を掴んだ河野選手は、ホッとしてるのではないでしょうか。
試合前は色々と舌合戦を行っていましたが、判定が出た直後に抱き合って健闘を称え合う姿は潔く、見ている観客に感動を与えてくれました。二人とも本当にお疲れさまでした。



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Posted by ELITEMASTER  at 11:50Comments(0)インストラクター