2015年06月29日

Ducati 試乗会 Hypermotard 試乗レポート




イタリア製ブランドと言えば、舶来信仰のある日本においてはいまだに高値の花といった印象があります。バイク業界でも同じで、イタリア製バイクはデザインが優雅で高価というイメージがあり、実際にそうです。そのイタリア製バイクの代名詞とも言えるブランドがDucatiです。そのDucatiが販売プロモーションを兼ねて試乗会を行いましたので、参加してきました。その様子をレポートしてみたいと思います。



まず指定の場所に着くと、巨大なDucatiの赤いトレーラーがありました。それをベースにテントを張ってステージと受付がセットアップされています。受付嬢はスタイルのいいイタリア系のモデルで接客態度もすばらしく、さすがイタリア、格好つけるのは絶対に忘れません。その横にはDucati製のバイクがズラリと並んでいました。







以前、私は発表直後からチェックしていたモデル、Diavelに試乗しましたので、今回はHypermotardというモデルをピックアップします。



Hypermotardはセミオフロードバイクで、跨ってみると若干前傾姿勢になります。これはトルクがあって軽量なため、前輪が浮くのに対抗したライディング・ポジションだと説明されました。それにしても排気量821ccの大型バイクとは思えないほどコンパクトです。



約20台のDucatiにそれぞれライダーが乗ってエンジンをかけます。すごい迫力です。ところが全員がサムアップで準備OKのサインを出す段階(空挺降下直前のAll OKに似ている感じです)になってとんでもない事が起きました。スイッチ類をチェックしていたら、何とウインカースイッチがポロリと外れたのです。2015年の新車でまだ2000キロしか走ってないはずなんですが…『おーい、頼むぜDucati、イタリア製!』と叫びたくなりました。



結局ウインカー無しで走る事となりましたが、コンパクトなバイクなので取り回しは楽でした。あと私の愛車Vmaxと比較して車体が細いので、膝で挟んでの車体コントロールが楽です。ただやはり軽量なので、横風に流されます。私の体重(96kg)ですらそうなのですから、軽い人はもっと流されるでしょう。よって高速道路を走っての長距離ツーリングには不向きです。
アクセルのレスポンスはちょうどよく、ブレーキもABSが標準装備されてるので安全です。わざと急ブレーキをかけてみましたが、問題なく止まりました。
総合的な意見をまとめますと、平均体型の日本人(175cm/70kg以下)にはお奨めです。自分(181cm/96kg)にはちょっと小さすぎました。自分がこのタイプのバイクをがこのタイプのバイクを購入するとしたら、もうひとまわり大きいMultistrada(1200cc)を選択するでしょう。あと最後に付け加えますと、シート後部がかなり鋭角に上がっているので、二人乗りはあまり奨められるバイクではありません。(基本的にはどのバイクも二人乗りは推奨できないのですが)
総合的には合格点以上のバイクでした。気になる価格ですが、米国では定価が$13,795ドルとなっています。やはり安くはないです。ヤマハのバイクでしたら、スーパー・テネレが買える価格です。ですが、イタリア製にこだわる人には高くはない価格かもしれません。

試乗が終わり、自分のVmaxを走らせた時、『あー、ヤッパリ自分にはVmaxが合ってるなあ…』と改めて感じました。皆さんも自分に合ったバイクを見つけてください。Ducati Hypermotardは、多くの日本人に合ったバイクかもしれません。機会があればぜひ試乗してみて下さい。

飯柴

  

Posted by ELITEMASTER  at 14:26Comments(0)インストラクター