2014年01月25日

Personal Security Detail (PSD)



PSD任務とは、世間一般ではボディーガードと呼ばれているもので、映画やTVのニュースなどで大統領を警護するシークレット・サービスなどで一般にも認知度がある任務のひとつです。
一般人に感想を聞くと、“カッコいい”という答えが返ってきそうですが、実際の現場はどうなのでしょうか。
私は現役時代にPSDの訓練を受け、複数回PSD任務に就きました。コンボイ・エスコート任務までをPSDに入れるとしますと、数え切れないほどのPSD任務をこなしてきた事になります。



その私の意見ですが、PSD任務は映画のカッコいいイメージと違い、精神的・肉体的に疲労するだけです。映画では銃器で襲撃してきた敵をJターンなどの派手なカーアクションやガンアクションなどを駆使して反撃し、制圧しています。
ですがこれはPSD任務としては完全に失格です。映画は観客を楽しませるのが目的ですが、現実のPSDはクライアントに安全を提供するのが目的ですので、銃撃戦の真っ只中に身を置かせてしまっては話になりません。
クライアントの行動を予め計画し、移動ルート(予備も含め)選択、アドバンスと呼ばれる事前偵察を行います。
またクライアントの健康状態や行動パターンを調べ、持病などがあったら病院・消防署、また立ち寄る可能性のあるお気に入りのレストラン、店舗、などの位置を把握しておかなければなりません。
非常に地味で根気のいる仕事です。逆に言うと、この地道で根気のいるアドバンスをしっかり行っていれば、ほぼ100%脅威を防ぐ事ができます。

私はPSD任務はほとんど引き受けませんが、写真のように稀に引き受ける事があります。
今回の任務に関して詳細は語れませんが、非常に現実的な脅威がありました。ですが幸いにも事前に防ぐ事ができました。

現場でPSD任務に就くプロの皆さん、くれぐれも注意して、クライアントに安全をしっかり提供して下さい。
また同時に自分自身も護る事を忘れないでください。  飯柴

タクティカル プロショップ・エリート

エリート・オンラインショップ

  

Posted by ELITEMASTER  at 17:44Comments(0)インストラクター