2014年07月16日
カネロVSララ観戦レポート
7月12日(土)、ラスベガスにおいて行われた今もっともホットなボクサー、カネロことサウル・アルバレス対エリスランディ・ララの試合を観戦してきましたので、その様子をレポートしてみたいと思います。
見所はあのメィウエザーですら正面からの打ち合いを避けた強打のカネロと、キューバ仕込みで屈指の防御テクニックを持つララがどう攻略するか、がポイントでした。試合展開は予想通り、ララがカネロの強打を避け、アウトボクシングに徹底するという流れになりました。
結局大きな見せ場の無いまま12R判定となり、2-1のスプリットデシジョンながらカネロに凱歌が上がりました。
大きな見せ場が無いとはいえ、それは素人大衆的な問題ですが、ボクシング経験者としては強打のカネロに12Rを通じて有効打を許さないララのスピードと防御テクニックは間違いなく超一流でした。ですが逃げの一辺倒でしたので、プロで活躍するのは難しいです。ボクシングとは攻撃2割/防御8割の競技ではあるのですが、やはり防御テクもレナードのように華が無ければプロの世界ではスーパースターにはなれません。カネロもララのようなタイプの選手を捕まえる術を持たなければ、真のスーパースターにはなれないでしょう。お互いに課題が鮮明になった試合でした。
余談ですが、ラスベガスではスポーツ賭博が合法であり、これも試合観戦の醍醐味のひとつとなっています。
競馬やマージャンと同じように、少しでもお金を賭ければ観るのも気合が入るというものです。私は願いも兼ねて、カネロの勝利、判定勝利、8ラウンド以降の決着、という三つの分野に賭けてみました。その結果、500ドルほど儲かりましたが、すぐにブックジャックでスってしまい、見事にスッカラカンになりました(笑)ギャンブルなんてそんなものです。
前座では亀田三兄弟の三男、亀田和殻が自身の保持するWBO世界バンタム級の防衛戦を行いました。相手は元WBO同級チャンピオン、プンルアン・ソーシンユー(タイ)でしたが、非常に強い選手です。スピードは無いものの、バンタム級とは思えない程の強烈なパンチ力が伝わってきました。亀田選手は4Rには右フックをまともに喰らってダウン寸前にまで追い込まれますが、そこから持ち直して7Rに左アッパーから左ボディにつなげるすばらしいコンビネーションでKO勝ちを飾りました。鎖国政策を取る日本のボクシング会において、海外しかもラスベガスの大舞台で王座を防衛した事実には、素直に賞賛の言葉を贈りたいと思います。ただ日本において試合ができない情況を作ったのは自業自得という部分も確かにありますが、同じ日本人として今後も頑張って欲しいです。
試合観戦を終え、LAに戻ってビバリーヒルズのイタ飯屋でランチを取っていたところ、思わぬ人に会いました。
映画『ロッキー4』のイワン・ドラゴ役であまりにも有名な俳優のドルフ・ラングレン先輩です。先輩と言ったのは、ラングレン氏が空手家であり、私とラングレン氏が米国にて同じ師範から空手を習ったという経緯があるからです。大先輩とランチを一緒にとり、非常に有意義な時間を過ごせました。
飯柴
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