2014年01月12日

戦闘用耳栓

コンバット・イヤープラグ(戦闘用耳栓)“イヤーデフェンダー”



今回は耳を守るという大事なお話をします。
特に自衛隊員の人は良く読んで、この内容を他の隊員(特に新隊員)にも伝えて下さい。

--------------------------

当社では自衛隊の方々に訓練指導をすることが良くあります。
訓練指導には様々な内容があります。
CQBや閉所戦闘のほかに戦術、銃や照準器の使い方や手入れ方法からコンバットメディックなど様々です。

そんな時、気になったことがあります。
『○○さん』とか『××ニ曹さん』とか隊員を呼んだときに、聞こえない人や、えっと聞き返す人が意外と多いと。

そこでわかったことに自衛隊の隊員の方は難聴ぎみの人が多い。
格闘技(特に柔道)をする人の耳が腫れている人が多いように。

特に機甲・特科や普通科でも射撃を良くする立場の人に多く見られます。また、航空機の整備やヘリコプターの近くにいる人も多いようです。



また、片方の耳だけ難聴という人も多いようで、普段はあまり不便を感じてないので気が付かない人もいます。



聞いたところによると自衛隊の射撃訓練では鉄帽(ヘルメット)を被っていれば、耳栓もゴーグルもしなくても撃っていいことになっているそうです。みんな個人個人でアイプロテクション(ゴーグル)やイヤープロテクション(耳栓)を買ってしているらしい。
アメリカではアイプロテクションとイヤープロテクション(目と耳を守るもの)を付けていればOKです。
ヘルメットなんか付けない。



さて、どうして難聴になるかといえば、はっきり言って耳に負担を掛け過ぎた結果です。

若い人は自分は耳が良いとか耳が丈夫だとか過信している人が結構多くいます。
耳の中には鼓膜があり、振動を感知する器官、それを伝える神経など様々なものがあります。
当然、若い時は丈夫ではりがあり、少しくらいの衝撃音(銃や大砲の発射音などの衝撃音)で耳の中がキーンということになっても
5~30分くらいで回復します。
歳をとるとこの回復時間が徐々に長くなっていきます。
だから若い人は回復時間が早いので、自分は耳は丈夫だと思い、耳栓などしない素の状態で衝撃音を聞いたり、音楽を大音量で聞いたり無理をします。

ここで必ず覚えておいて欲しいのは人間の音を感知する器官は、金属疲労と同じように大きな音を聞くと疲労が蓄積していくということです。
もちろん歳をを重ねると老化ではりも失われ、耳が遠くなりますが、これとは違って負担を掛け過ぎていると40歳を超えるくらいから急に耳が聞こえづらくなってきます。

昔、自衛隊の射撃の教官だった人に聞いた話です。
携帯用の機関銃の展示射撃をするときにウレタン製の耳栓を両耳にして射撃をしたと。
2,3発撃ったときに右の耳栓が外れて落ちたと。
しかし、途中で展示射撃をやめるわけにはいかないのでそのまま全弾撃ち尽くしたそうです。
「それ以来、僕は右耳は良く聞こえないのですよ」と言ってました。

今では、耳栓が外れた時に「あっ、耳栓が外れましたので、やり直します」とい言えばだれも文句は言わないのですが、当時はそういう雰囲気ではなかったようで、一度始めたことは最後までやるという姿勢を見せたそうです。
でもその気概が仇となって今でも右耳が聞きづらくなってしまったようだと言ってました。


ウレタンの耳栓

ここで大事なことは自衛隊員(特に陸曹や陸士)は定年が他の業種の人より早いということです。
つまり自衛隊生活の中で何か体に障害を持ってしまったら、他の人より早く来る定年後の第二の人生に差し障りがでます。
だから、新隊員のうちから耳はしっかりと保護しましょう。
もし、実弾射撃(空砲も)発射するときに耳栓が外れたら、手を挙げて「耳栓が外れました」と言って付け直してから撃ちましょう。

エアガンの訓練でも銃口のそばや閉所で訓練する時は以外とキーンとなる場合があります。
実戦を想定して耳栓を使用した方がいいです。

そういう時にお奨めが『イヤーデフェンダー』という画期的な最新の耳栓です。
小さい話し声は良く聞こえて、大きな衝撃音は通さないというものです。


イヤーデフェンダー

これは「撃ちかた用意」という合図は聞き逃さないし、バンバン撃っている最中に「撃ちかたやめ」もまた聞き逃しません。
しかも、衝撃音から耳は守ります。

そして一番重要なことははずれにくいということ。
他社の名ばかりのコンバットイヤープラグ(戦闘用耳栓)というのは概して耳に差し込むだけという形状をしています。
そういう形状のものは戦闘時や訓練時に飛んだり、跳ねたりしているといつの間にか耳から外れていて、気が付くと片方が無いとかいうことが良くあります。


矢印の部分が突起部

『イヤーデフェンダー』の特徴はその形状にあり、突起の部分を耳のくぼみに差し込み、枠全体で押さえるので簡単には外れません。
簡単には外れないということは戦闘用耳栓では非常に重要です。
真剣に訓練しているときや緊張しているときは耳栓が外れたことに気が付きませんから。


中央が白いのが左耳用、中央が赤いのが右耳用
中央のふたを閉めれば話し声も聞こえなくなります。(通常は開けたままで使用します)


『イヤーデフェンダー』には真ん中に小さな穴が開いています。(穴の中の特殊構造はパテントです)
しくみを簡単にいうと、中心の小さい穴から話し声などの小さな波長の音は通し、大きな波長の衝撃音は通さないということです。
そのため周りで射撃している射場から携帯電話で話ができます。

僕もアメリカで射撃する時にウレタン製の耳栓を渡され、指で小さく尖らせて耳に入れましたが段々膨らんできて外れたことがあります。
それよりもほとんどの音が聞こえなくなり、射撃の合間は外し、射撃時にはまた付けるというのが面倒でした。

ペルターなどの電子イヤマフを使いましたが、これも結構圧迫感があり、長時間の使用は疲れました。


イヤマフは両耳の部分を圧迫されているので、ついこのように外してしまう。

イヤマフを外していることを忘れてつい撃ってしまう

でもくれぐれも自分の耳は大事にしましょう。
人間は70%以上の情報を目から得ていると言われていますが、実は目は見える範囲でしか見えないのです。
耳は後ろも横も360度、レーダーのように警戒して、目を休ませているときも活動して情報を送ってくれる大事な器官です。

さすがに自衛隊員は良いものには目ざとく、個人で買う人も多く、部隊での購入もすごく増えている耳栓です。
でも、なぜかわかりませんが自衛隊の官品には採用されません。

やはり自分の身は自分で守るしかないようです。

ちなみに『イヤーデフェンダー』には防水携帯ケースがセットのモデルもあります。


ヘルメットのバンドやモールに付けられる便利な専用ポーチ

『イヤーデフェンダー』は普通の使い捨て耳栓と比べれば高いですが、水洗いもできますし、大事に使えばかなり長期的に使えます。
へんな安物耳栓で耳を悪くするくらいなら、これをお奨めします。


タクティカル プロショップ・エリート

エリート・オンラインショップ



  

Posted by ELITEMASTER  at 17:32Comments(0)お店の商品情報

2014年01月12日

休業のご案内



2014年1月14日から17日までアメリカのラスベガスで恒例のショット・ショーが開催されます。
世界一の銃器やアウトドアの見本市です。

今回はアメリカのショットショーへ視察に行くのでお店は14日から17日までお休みになります。
ご迷惑をお掛けしますがご了承下さい。
宜しくお願い致します。


タクティカル プロショップ・エリート

エリート・オンラインショップ




  

Posted by ELITEMASTER  at 14:06Comments(0)お店の情報