2013年07月26日

ダットサイトの話⑤




今回はダットサイトの話の最後ですので、使い方をご説明します。
意外と知っているようで知らないこともあります。

ダットサイトはサイトとして非常に優れていますが、サイトイン(0規正)が正確になされていないと意味がありません。

少し、説明します。
下記の写真は1クリック、1/2MOAと標示されてます。
それと-UP

エレベーション(上下)調整クリック

これはクリックを1回カッチと動かすと1/2MOA分だけダットが動きますよということです。
MOAというのはminute of arc(分)、1度の60分の1です。
1度というのは100m先で約1.75mの間隔になります。
それの60分の1だから約2.9cmです。
アメリカ人は簡単に1MOAは100ヤード(91.4m)先で1インチ(2.54cm)くらいだといいます。

まあそういうこでこの写真のダットサイトは1クリックで100m先で
約14mmダットが動くということを表記されています。


ウィンデージ(左右)調整クリック

左右も同様です。

他にも表記は1クリック、1/2Mil(ミル)とか
1クリック1/4インチ(at 100Yard)とかあります。
(1クリックで100ヤード先で約6.5mm動く)

調整方法も狙った場所より左に当った場合は撃った弾を右に調整したいのでR(Rifgt右)→方向へ回します。
100m先で14mm動くといいましたが、10m先では1.4mmしか動かないので10m先で3cmくらい調整するのに20クリックくらい動かします。

上下も同様で例えば10m先で狙った場所より弾が3cmくらい下に当ったとしたら、UPの→方向へ20クリックくらい回します。
逆の場合も同様です。
その後、微調整をして納得いくまでおこないます。

きっちりとダットで狙ったところへ行くようになったら、マウント部やリングに弛みがないか確認します。
そしてウィンデージとエレベーションの蓋をきっちりと締めます。
マウントやリングがきっちりと止まってないとせっかく規正ができているのずれたりしますし、W/E(ウィンデージ/エレベーション)のキャップをしないとうっかり触ったり、ぶつけて動いたりしないようにします。

言葉で書くと面倒くさそうですが、やってみるとそんなに大変ではないです。


100m先でサイトイン後、下に10クリック下げて3発、上に20クリックで3発、上下を元に戻し左に10クリックで3発、右に20クリックで3発、その後元に戻して3発の結果です。
6mmPPC弾、距離100m


ライフルスコープの場合はウィンデージとエレベーションの調整は見ている像全体が動きます。
それに対してダットサイトはダット(赤い点)のみが動きます。
そのためライフルスコープとダットサイトの調整の方向は逆になります。
メーカーとしては矢印の方向を逆にしたり、逆ネジにして対応します。

たまに中国製のメーカー不明のダットサイトは安く作るため、ライフルスコープと同じパーツを使ったりして、表示とは逆に動いたりします。
注意しましょう。

ダットサイトの点は良くレーザーサイトと間違われて、ダットサイトの前に手を出してレーザーを当ててみようと試みる人がいます。(笑)
レーザーサイトとは違いますが、ダットサイトのダットは前方10mくらいのところに赤い発光点が浮いて見えるように作られています。ですから、ダットサイトを机の上に置いて、遠く10~50mくらい離れたものに照準して、そのままで覗いた目を左右・上下に動かしてみます。ダットはその照準点から動かないはずです。
目を左右に動かしてみて、ダットが動くものはパララクス(視差)が合っていないということになります。
実はこれがすごく大事です。



いつもいつも真後ろから正確に照準できる人はいないので、目が左右・上下にずれて照準してもダットは正確に照準点から動かないのが本当にいいダットサイトです。
それと実銃の場合は1発1発に大きな衝撃がきます。
その衝撃を受けてもダットがずれないこと。これも重要です。



ビアンキ3回優勝しているミッキー・ファーラー
ミッキークラスのシューターでもダットサイトを換えただけでいきなりスコアーがアップします。


ゲームでダットサイトを使用する場合は、ダットのレンズにBB弾が当る場合があるので注意しましょう。
良いレンズでも所詮ガラスなので直撃されると割れます。



ブリザードキャップ(透明のポリカーボネイトの入ったキャップ)を使うか、ポリカの板をダットの前に立てる等の予防をしましょう。

後は慣れるための練習をきっちりとすれば、本当に早く正確な射撃ができるようになります。




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Posted by ELITEMASTER  at 19:01Comments(0)装備品・訓練