2012年11月30日

ライフルスコープの話 その3


Trijicon A.C.O.G(Advanced Combat Optical Gun-sight)は米陸軍では非常に多くの部隊が採用している軍用照準器です。



このサイトの特徴は何もしなくてもいいし、誰でも使えるというのが売りです。

つまり、昼間はグラスファイバーから光を取り入れ、レティクルを光らせ、夜は微弱なトリチウム発光でレティクルを光らせるので、スイッチも電池も入らない。つまりスイッチの切り忘れや電池の交換が不要です。
(今はトリチウムを使用しない電池式のA.C.O.Gもあります)

レティクル(照準用の+字線)も100mの距離で0規正をすれば200、300、400、500、600mにいる敵に対しても弾道修正できる(自衛隊流に言えば戦闘照準ができる)バリスティック・レティクルを採用し、本当に素人に毛の生えたような射撃手でもかなりうまく当てられます。(もちろん300m以上になるとそれなりに練度が必要ですけど)


100mでゼロ規正すれは、600mまでとりあえず狙える


今やほどんどの米兵がA.C.O.G照準器を使用しています。


という訳で米軍で大絶賛され、今度はほとんどの米陸軍の戦闘員には支給されました。

ただし、Trijicon A.C.O.Gは通常のライフルスコープと仕組みが違い、双眼鏡のダハプリズム式の構造を取り入れて作られました。
そのため、小さく・軽く・視界を広くすることはできましたが、アイリリーフ(スコープの接眼レンズから目までの距離)が短くなってます。
通常のライフルスコープは接眼レンズより約10cm~11cmくらい離して見る様に作られています。Trijicon A.C.O.Gは2~3cm。
なぜライフルスコープはアイリリーフを長くするかというと、ライフル銃を撃つとと発射時の衝撃で、銃全体がすごい勢いで後に動きます。ライフルスコープに目を近づけていると目を接眼レンズにぶつけることが多々あったのです。
だから通常のライフルスコープは10cmくらい離して見る様になってますし、多くのライフルスコープの接眼レンズの枠には衝撃緩和のゴムが付いています。


ライフルスコープは目を少し離して見る

また、Trijicon A.C.O.Gはその構造上、今はズーム(可変倍率)式が作れません。
そのためという訳ではないですが、至近距離の戦闘のためRMRというコンパクトなダットサイトを上部に付けているものもあります。


ライフルスコープは3倍~9倍ズームとか、1倍~6倍ズームとか状況に応じて倍率を変えることができます。

では、どういう照準器がお奨めか。

つづく



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Posted by ELITEMASTER  at 18:19Comments(0)お店の情報